めずらしく恋愛のお話。
もう3年目になるのですが、とても好きな方がいました。彼は独身で、少し年下の外国人です。やさしい方です。海外や国内いろんなところへたくさん旅行へ行き、一緒に美味しいものを食べ、どんなにいそがしくても週にかならず2回は会う生活でした。わたしが仕事で苦しいとき、体調を崩したとき、いつもそばにいてくださって話を聞いてくださいました。美味しいご飯もたくさんつくってくださいました。
ですが、どうしてもわたしのことを最後まで『彼女』だと認めてくださいませんでした。そして、お金持ちの彼にあわせることで、たくさんのお金が飛んで私の生活を逼迫していたのも事実です。私以外の方とお会いしているのを感じても、関係が壊れるのが怖くて、どうしても私だけを見てといえないままでした。
ここ半年、私が前職をやめてすこしのんびりした生活を送り始めてからでしょうか。すこしずつ歯車があわなくなりました。週2回だった会う頻度が週1に、そして最近では2週間に1度程度に。ご連絡もほとんどなくなりました。
今日久しぶりに、わたしからひと言『仕事が決まりそうです』とご連絡を入れました。そうしましたところ、就職お祝いをかねてわたしの9月の誕生日に一緒にお祝いをしましょうとのご返信でした。いつもなら、飛び上がるほどうれしい提案でしたのに、衝動的に以下のように返信していました。
『ここ数週間、私の人生や仕事について考えていました。そして新しい人生をスタートしたほうがよいという結論に至りました。(さよならを言う)時がきたと感じています。あなたもおそらく同じ気持ちだと思います。いままでどうもありがとう。どうぞ日本でのあなたの生活が美しく楽しいものでありますように。それからまた世界のどこかでお会いできたらよいですね』
きっと、彼女でもないのに、呼べば楽しく過ごせて、なんの責任もおわなくてもよい私はとても都合のよいおんなだったのでしょう。ここ数年、その事実が自分で認められないままでした。いつかこんな日が来るとは思っていましたが、それが今日だったとは。
彼の連絡先は消しました。もともと彼女でもなく、そして思いの熱さが消えてしまえば、もはや静かに去るのみです。
いまは不思議とおだやかな気持ちです。
明日からまた一週間、がんばります。